家は建てればそのままの状態がずっと維持されるわけではなく、さまざまな原因で劣化が進みます。継続的にメンテナンスすると同時に、リフォームしなければならない場合も多いです。
定期的にリフォームしなければならないものとして、外壁塗装があります。それでは、外壁塗装のリフォームとはいったいどのようなことをおこなうのでしょうか。
この記事では、外壁塗装リフォームの費用や業者の選び方を紹介します。
外壁塗装のリフォームとは
外壁のリフォームとは、外壁のはがれなどが発生している場合に塗り直したりする工事のことです。外壁のリフォームには、主に以下の種類があります。
- 外壁塗装
- カバー工法
- 貼り替え
外壁塗装は、外装の痛みが少ない方法であり、メンテナンス費用が安いリフォーム方法です。ほかの工法に比べてデザインや質感が若干劣るものの、なるべく安く施工したい方におすすめです。
カバー工法は、新築のようなリフォームが可能であり、外壁の性能を高める効果があります。また、メンテナンス費用が安いメリットもあります。
貼り替えとは、外壁自体を張り替えるリフォームのことです。築年数が古く、外壁自体に損傷などがある場合には新築のような形を復元できます。
また、耐震補強などを同時におこなえる点も魅力的です。以上のように、外壁のリフォームには多くの種類があり、それぞれのメリットとデメリットを理解したうえで最適な方法を選択する必要があります。
外壁塗装のリフォームが必要なのはなぜ?
外壁塗装のリフォームは、定期的に実施しなければなりません。その理由として、大きく以下2点が挙げられます。
- 劣化を補修するため
- 住宅を守るため
各理由について、詳しく解説します。
劣化を補修するため
外壁は、雨風に晒されてしまうことになり、劣化が徐々に進行していきます。特に、新築から10年以上経過すると徐々に目に見えた劣化が発生しがちです。
主な劣化による症状として、以下のような点が挙げられます。
- 色落ち
- 色褪せ
- ひび割れ
劣化は機能的な問題だけでなく、劣化により見た目も悪くなってしまいます。そこで、外壁塗装のリフォームをおこなうことで劣化を修復し、美観を保つ必要があるのです。
住宅を守るため
外壁の劣化が進むと、ひび割れが徐々に拡大して雨風に晒されると雨漏りするようになります。雨漏りにより室内に水分が進行してしまうと、生活するうえでさまざまな障害が発生しがちです。
単純に濡れてしまうだけでなく、外壁内部や室内が腐敗して不衛生な状態となります。また、強度が低下してさらなる破損を招くのです。
これにより、住宅の寿命を縮めてしまうため、定期的に外壁塗装メンテナンスをおこない住居を守る必要があります。
外壁塗装のリフォームの費用相場
外壁塗装のリフォームをおこなう場合、費用面を考慮する必要があります。また、施工費用だけでなく、耐用年数なども考慮して費用を見ておくことが重要です。
150平米の住居を外壁リフォームしようとした場合の費用相場は、以下のとおりです。
リフォーム種類 | 費用相場 | 施工内容 |
外壁塗装 | 80万円〜 | 高圧洗浄補修工事下、中、上塗り |
カバー工法 | 80万円未満 | ひび割れの補修剥離の補修目地割れの補修 |
塗り替え・重ね張り | 150万円〜 | サイティングボードの貼り替えもしくは新しいものを重ね張り |
最も安いのがカバー工法であり、重ね張りの半分程度の費用でリフォームできる場合があります。
外壁塗装のリフォームで使外壁塗装のリフォームの費用相場える補助金
外壁塗装のリフォームをおこなう場合、必ずしも自分ですべての費用を負担する必要はありません。各自治体で交付されている補助金や助成金を利用すれば、お得に外壁塗装のリフォームをおこなえるので、利用できるか調べてみましょう。
代表例としては、岐阜県各務原市では20万円以上のリフォームに対して、工事費用の10%を最大10万円まで助成する制度があります。また、東京都世田谷区では工事費用の10%を最大20万円まで助成しています。
以上のように、自治体によって助成金額が異なり、抽選によって受給者を決めるケースが多いため必ずしも利用できるわけではありません。お住まいの自治体でどのような補助金や助成金があるのかを確認して、漏れなく適用しましょう。
外壁塗装のリフォーム業者の選び方
外壁塗装のリフォームをおこなう場合、業者選びも重要なポイントです。業者を選ぶ際には、以下のポイントで選ぶことをおすすめします。
- 施工事例や口コミを確認する
- 塗装工事の許可証を持っているか確認する
- 外壁塗装の知識があるか確認をする
- 保証やアフターフォローを確認する
- 複数の会社から見積もりを取る
各ポイントの詳細は、以下のとおりです。
施工事例や口コミを確認する
外壁塗装の種類によっては、対応できる業者が限られる場合があります。特に、外壁塗装を依頼する場合は、施工事例があるかをよく確認してください。
施工事例は、業者のホームページなどで確認可能です。また、業者を実際に利用した方の口コミもしっかりと確認したいポイントです。
業者の中には、手抜き工事をしたり対応が悪かったりする業者もいるため、口コミを確認してしっかりとした業者かどうか確認しましょう。
塗装工事の許可証を持っているか確認する
500万円以上の費用がかかる外壁塗装のリフォームをおこなう場合、塗装工事業の建設業許可を受けている業者が施工しなければなりません。一般住居で500万円を超える外壁塗装はほぼないものの、許可を得ている業者は信頼を置けます。
それは、建設業の許可を取得するためには自治体や国の審査を受ける必要があるためです。許可は必須ではないものの、塗装工事業の建設業許可がある業者を選んだ方が安心です。
外壁塗装の知識があるか確認をする
外壁塗装の世界でも、新しい技術などが次々と誕生しています。新しい技術が必要な外壁塗装の場合、施工できる業者が限られます。
そこで、外壁塗装の知識があるか確認をすることが重要です。また、従来からある施工をおこなう場合でも、外壁の状態に応じて最適な施工をおこなってもらえる知識があるかも確認しましょう。
保証やアフターフォローを確認する
業者が適切に外壁塗装をおこなっても、後日不具合が発生することがあります。この場合、保証やアフターフォローがあるかでその後の対応が大きく異なります。
もし、保証やアフターフォローがなければ不具合箇所の補修を自己負担しなければなりません。業者との契約時にどのような品質保証を受けられるのかを確認してください。
複数の会社から見積もりを取る
外壁塗装を依頼する業者を選ぶ際には、複数の業者から見積もりを取得してください。複数の業者から見積もりを取得することを相見積もりと呼び、少しでも安く施工してもらえる業者を選ぶ際に必須の行動です。
また、相見積もりを取得することで、費用面だけでなく業者の対応なども比較できるメリットがあります。相見積もりをして、内容に不明点が無いことを確認して最適な業者を選びましょう。
外壁塗装のポイント
外壁塗装をおこなう場合、以下のような点も考慮すると良いでしょう。
- 屋根やベランダのリフォームも一緒に行う
- 近隣に挨拶回りをしておく
各ポイントについて、詳しく解説します。
屋根やベランダのリフォームも一緒に行う
家のリフォームは、外壁だけでなく屋根なども定期的にリフォームしなければなりません。もし、外壁塗装のリフォームをおこなう場合、屋根やベランダなど10年程度でリフォームしなければならない場所も合わせてリフォームするのがおすすめです。
一度にリフォームすれば、施工費用を抑えることができます。特に、足場を組んで作業しなければならない関係上、一度におこなえば足場を組む費用を10万円以上抑えられるのでお得です。
近隣に挨拶回りをしておく
外壁工事をおこなう場合、多少なりとも騒音が発生します。また、足場を組む場合にトラックで運搬することになり、交通量が多くなります。
そこで、外壁塗装の工事をおこなう前に、近隣に挨拶回りをおこなってください。これにより、近隣とのトラブルを回避することができます。
まとめ
外壁は経年劣化が進みやすいため、定期的にリフォームしなければなりません。外壁のリフォームは自分でおこなうのは困難であり、業者に依頼するのが一般的です。
業者を選ぶ際には、費用だけでなく優良な業者であるかどうかをよく確認して依頼する必要があります。この記事で紹介した内容を参考に、最適な業者を選んで外壁塗装のリフォームをおこないましょう。